2011年10月31日月曜日

しなやかにたくましく・・・ハイチの木造建築

1900年前後に建てられたハイチを代表する歴史的建造物、ジンジャー・ブレッド・ハウスの1棟。世界の歴史的建造物や文化遺産の保存に取り組むワールド・モニュメント財団(WMF)の2012年度「ワールド・モニュメント・ウォッチ・リスト」(危機遺産リスト)に掲載された。
 ハイチは2010年1月に大地震に見舞われたが、この家は見事に持ちこたえた。周囲で崩れている新しいブロック塀とは対照的だ。格子状に並ぶ木材や、レースのような複雑な細工で飾られた破風など優雅な外観が特徴だ。政府による保存活動も進められているが、荒廃してしまった家屋も多い。
「ヨーロッパの様式と土地特有の伝統が融合している。ハイチならではの建造物だ」とWMFのエリカ・アブラミ氏は話す。
 WMFによると、史跡としての価値だけではなく、自然災害に耐え得る建造物として現代建築が参考にできる点も評価すべきという。「大地震で大きな被害を受けたジンジャー・ブレッド・ハウスもあるが、現代のコンクリート建造物よりも高い耐久力を示した」とアブラミ氏は語っている。
(Photograph courtesy Martin Hammer World Monuments Fund)


そう、ジンジャーブレッドハウスにはハイチ人も誇りを持っていたように思います。

数年前、南西部の小さな町の教会の入り口にあった、朽ちかけたそれを友人でアーティストのマキシが「100年前からここに建っているんだ」と説明してくれたことを思い出します。しかし文化財的な価値があることは承知していても、保存活動などという金がかかるのに腹はふくれないことはなされていないようでした。だから写真のように状態のよい建物は震災前もあまり見かけませんでした。これを機に保存の手が国内外から差し伸べられるといいのですが・・・。


とはいうものの、当会として取り組むかと言えば優先順位は低く見積もってしまいます。文化の継承を疎かにすると、ボディーブローのように後々響いてくることは承知しているのですが、今、困窮している人たちを後回しにはできないのです。



このブログもなかなか更新せず申し訳ありませんでした。

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